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本誌独断2022年夏の霞が関人事予測

厚生労働省

吉田次官の去就焦点 「こども家庭庁」にらみ統括組も

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続く中、吉田学事務次官(59年、旧厚生、京大法)の去就が焦点となる。勇退すると見る向きがある一方、内閣官房コロナ対策推進室長からコロナ対策に携わっていた経験や就任から1年も経過していない点を考慮して留任するとの見方も根強い。吉田氏が交代する場合、濵谷浩樹保険局長(60年、旧厚生、東大法)の昇格が有力視されている。

 幹部人事の発令は昨年、一昨年と新型コロナ対応の影響で後ろ倒しされたが、今回は例年通り通常国会閉幕後に行われる見通し。吉田氏まで旧厚生省出身の次官が5代続いているが、旧労働省出身の幹部からは「新型コロナの影響が続く中では旧労働省出身の次官誕生は厳しい」との声が出ている。

 濵谷氏の他に次期次官候補に挙がるのは土生栄二老健局長(61年、旧厚生、東大法)や伊原和人医政局長(62年、旧厚生、東大法)。ただ、2022年度は3年に1度の介護保険制度の見直し作業を控え、土生氏は続投するとの見方がある。伊原氏も保険局長などへの就任も取り沙汰される。

 濵谷氏が交代する場合の保険局長候補には伊原氏、大島一博政策統括官(旧厚生、東大法)ら人材豊富な62年組からの起用が有力視される一方、渡辺由美子官房長(63年、旧厚生、東大文)の名前も挙がる。また、官房長が交代する場合は大西証史内閣総務官(63年、旧厚生、東大法)のほか、旧労働省系からの久しぶりの起用を予想する向きもある。

 子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」が来年4月に発足し、子ども家庭局の機能は同庁に移る。組織の円滑な発足に向け、橋本泰宏子ども家庭局長(62年、旧厚生、東大法)や川又竹男官房審議官(63年、旧厚生、東大法)、藤原朋子内閣府子ども・子育て本部統括官(平成元年、旧厚生、東大法)らは当面続投すると指摘も出ている。

 年金制度をめぐり、24年度年金財政検証などを控え、経験豊富な高橋俊之年金局長(62年、旧厚生、東大法)の留任説もある。交代する場合は渡辺官房長や橋本子ども家庭局長らが候補に挙がるほか、間隆一郎官房審議官(平成2年、旧厚生、東大法)を抜てきする説も浮上している。

 医系技官の次官級ポストである医務技監は福島靖正氏(59年、旧厚生、熊本大医)が退任するとみられ、その場合は迫井正深コロナ対策室長(平成4年、旧厚生、東大医)の就任が確実視されている。新型コロナウイルス対策の最前線に立つ佐原康之健康局長(平成3年、旧厚生、金沢大医)は続投するとの見方が多い。

 旧労働省系では坂口卓厚生労働審議官(60年、大阪大法)も退任の可能性が濃厚だ。後任は職業安定局長を務めた小林洋司人材開発統括官(61年、一橋大法)らの名前が挙がる。田中誠二職業安定局長(62年、京大法)ら局長級幹部の交代も予想される。

 厚労省の幹部人事は「新型コロナ対策の対応で停滞している」(関係者)との指摘もある中、22年度の幹部人事でどの程度まで若返りが進むか、あるいは旧労働出身者をどこまで登用できるかも注目される。

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農林水産省

注目は次官後任人事に、不祥事の影響による変則人事から脱却も

 農林水産省で今夏実施される幹部人事では、勇退が濃厚とみられる枝元真徹事務次官(59年、東大法)の後任人事に注目が集まる。最有力とされるのは横山紳官房長(61年、東大法)だが、同じ61年組の天羽隆林野庁長官(東大法)や同長官も務めた牧元幸司農村振興局長(60年、東大法)の声も一部に聞かれる。

 昨年は鶏卵汚職事件のあおりを受け、変則的な人事異動が一部で出た。今夏は「喪が明ける」(関係者)との認識があり、正常化しそうだ。

 枝元次官は、政府が掲げる脱炭素社会実現に向け、農林水産業での環境負荷低減に取り組む「みどりの食料システム戦略」や、農林水産物の輸出促進といった省の重要課題に関して、今国会に提出した法案が全て成立すれば、一定の道筋が付く。同省の次官ポストは近年、2年での交代が続いており、7月で就任から丸2年経つのを機に交代する公算が高い。

 後任として名前が挙がる横山官房長は国際畑を歩き、日欧EPA(経済連携協定)など多くの交渉に携わった。一方で、経営局長など保守本流のポストも努めており、全方位に対応出来ると省内や政治家から信任が厚い。ただ、次官候補の長官経験者である牧元氏を1年挟んでから横山氏につなぐとの見方も残る。

 天羽林野庁長官は留任説が出ているが、次官へと推す声もある。その場合、同長官ポストは技官とのたすき掛け人事が通例となっており、後任には順当に次長の織田央氏(63年、東大農)が就任すると見られる。

 技官として2人目の水産庁長官を務めた神谷崇氏(60年、九大農)は留任・交代両説がある。5年ごとに改定する水産基本計画をとりまとめて一段落したため交代の可能性があり、そうなれば、漁政部長を3年務めた森健畜産局長(62年、東大法)の名前が挙がる。森氏は同部長時代、70年ぶりに施行された改正漁業法を担当し、新たな資源管理手法を導入するなど抜本改革を進めた。

 ただ、改正漁業法などを踏まえた基本計画を見直したばかりで、これから漁業者へ浸透を図る際に技官出身者が長官であることは大きいなどとして、神谷氏の留任説を唱える声もある。

 昨夏の人事で女性初の次官級ポスト昇格として注目を集めた新井ゆたか農林水産審議官(62年、東大法)は続投が有力視される。枝元氏の後任に起用されるのではないかとの観測も一部にあるが、輸出・国際担当としての継続性や年次バランスを考慮すると、留任が優勢だ。

 官房長や局長ポストは、牧元氏や横山氏の交代に加え、60歳を迎えた光吉一経営局長(62年、東大経)の動向次第だが、62~平成元年組が中心となりそうだ。官房長には、青山豊久官房技術総括審議官兼農林水産技術会議事務局長(63年、東大法)が有力で、森氏の名前も挙がる。

 63年組からは、渡邊毅水産庁漁政部長(東大法)の昇格の可能性が堅そうだ。渡邉洋一輸出・国際局長(東大教養)、平形雄策農産局長(慶大法)に続く平成元年組からの局長起用がどこまで進むかも注目される。

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経済産業省

多田次官、保坂エネ庁長官ともに続投か 万一、勇退となれば大規模人事に発展

 岸田政権が今国会で最重要視していた経済安全保障推進法に関連して、法案準備室長を務めていた前国家安全保障局担当内閣審議官の藤井敏彦氏(62年、東大経)が、無届での兼業や不倫疑惑で停職12カ月、辞職に追い込まれたという問題が起きた。

 一時は野党の攻勢にさらされたとはいえ、法案はほぼ予定通りの日程で、5月11日に参院本会議で可決、成立。経産省では次官は2年間務めるケースが多いことや、昨夏の人事での幹部全体の若返りを踏まえると、多田明弘事務次官(61年、東大法)は2年目に突入することになりそうだ。

 多田次官が続投するとなると、自ずと浮上してくるのが、就任して2年を迎えることになる保坂伸資源エネルギー庁長官(62年、東大経)の去就だ。平時なら3年目に突入するのは考えにくく、勇退との見方も一部にある。

 ただ、現在はロシアによるウクライナ侵攻を背景に、LNG(液化天然ガス)や原油などエネルギー資源のほか、パラジウムといったレアアースを含めた資源の安定確保、供給が喫緊の課題となっており、元経産事務次官の嶋田隆首相秘書官(57年、東大工)とは開成高校の後輩という間柄で、厚い信頼を得てもいることから、引き続きエネルギーのロシア依存脱却に奮闘するとみられる。

 開成高校といえば、平井裕秀経済産業政策局長(62年、東大法)も同校出身で、嶋田氏との関係も深い。就任してまだ1年、筆頭局とされる産政局のトップとして続投し、保坂氏と次官ポストを見据え、萩生田光一経産相、そして岸田政権を支える要として活躍するとの見方が強い。

 ただ、多田次官が勇退する可能性はゼロではなく、その場合は大規模な人事となる。慣例上、同期入省の広瀬直経済産業審議官(61年、東大法)も退くことになり、次官、経産審の次官級2ポストが空く。そうなれば、保坂氏か平井氏が後任に就くことが大半の見方だ。広瀬氏のみが勇退するとすれば、保坂氏のほか、松尾剛彦通商政策局長(63年、東大法)が後任として考えられるが、松尾氏も就任して一年のため現職にとどまるとの声も。

 万が一、次官、経産審双方とも勇退となれば、玉突きでエネ庁長官、産政局長も交代することになろう。後任候補として挙がってくるのは、飯田祐二官房長(東大経)、藤木俊光製造産業局長(東大法)の63年組と、山下隆一エネ庁次長(平成元年、東大法)らだ。もっとも、こうしたエース級と目されてきた面々の人事が注目を集めるのは、先述してきたように、次官の交代が見込まれる来夏となる可能性が高い。

 一方、森清特許庁長官(61年、東大法)、⻆野然生中小企業庁長官(63年、東大経)のほか、就任して2年となる飯田陽一貿易経済協力局長(平成元年、東大工)らの去就も気になるところだ。

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国土交通省

次官候補に就任3年の藤井氏 注目すべきは、水嶋氏の本省復帰

 今夏の国土交通省幹部人事では、河川技官出身の山田邦博事務次官(59年、旧建設、東大院工)の去就が注目される。国土交通次官は、旧建設事務、旧建設技術、旧運輸事務がおおむね1年ごとに交代するのが通例で、山田氏が勇退する場合は旧建設出身者が2年にわたり次官を務めたことを踏まえると、旧運輸事務の中から後任が選ばれる見通しだ。就任から約3年となる藤井直樹国交審議官(58年、東大法)が有力な候補となる。

 3人いる次官級の国交審は、次官の出身省庁によって旧建設、旧運輸の配分が変わるのが通例。現在の体制は、旧建設が石田優氏(61年、東大法)、旧運輸が藤井氏と岡西康博氏(61年、京大法)で、藤井氏が次官に就任する場合「旧建設2、旧運輸1」となることが見込まれ、その場合、旧建設は、和田信貴総合政策局長(62年、東大法)や、63年組の林俊行復興庁統括官(東大法)、榊真一内閣府政策統括官(防災担当)(東大法)らが候補となる。

 復興庁統括官を務めたことのある石田氏に関しては、復興庁事務次官への就任を予想する声もある。また、防災担当の政策統括官は2年務めることが多いことから、就任1年目の榊氏が今夏に本省に復帰することは考えにくいとみる向きが多い。

 旧運輸は、北陸新幹線の工事遅延問題を受け、21年1月に独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の副理事長に就いた水嶋智前官房長(61年、東大法)の動向次第。水嶋氏は今夏の本省復帰が濃厚。懸案だった北陸新幹線(金沢~敦賀間)は23年度末の開業に向けて整備が一段落していることから、水嶋氏が国土交通審議官として復帰するとの声が多い。もしも水嶋氏が機構にとどまる場合は、瓦林康人官房長(62年、東大法)の起用が予想される。

 技術系トップの吉岡幹夫技監(61年、旧建設、東大工)は続投し「次の次の事務次官」との声がある。就任1年目の和田浩一観光庁長官(62年、旧運輸、東大法)も留任してコロナ禍で打撃を受けた観光業の立て直しに引き続き当たるとみる向きが多い。

 官房長は、次官が旧運輸の場合、旧建設事務からの起用が通例だ。藤井氏が次官に就任する場合、官房長には林氏のほか、平成元年組の長橋和久不動産・建設経済局長(京大農)の名前が挙がる。

 総合政策局長は、官房長と出身省庁を分けるのが通例。官房長が旧建設の場合、旧運輸からの起用となる。この場合も水嶋氏の復帰次第であり、水嶋氏が国交審に就けば、瓦林氏の就任が有力。一方、水嶋氏が機構留任で瓦林氏が国交審に昇格する場合は、上原淳鉄道局長(62年、東大経)や秡川直也自動車局長(63年、東大法)らの起用が考えられる。

 今夏の人事では、旧建設事務の天河宏文官房総括審議官(東大法)や塩見英之官房審議官(住宅局担当)(早大政経)、旧建設技術の岡村次郎北陸地方整備局長(東大院)や廣瀬昌由官房技術審議官(京大院)、旧運輸事務の村田茂樹観光庁次長(東大法)、宮澤康一官房総括審議官(京大法)ら2年組の局長昇格があるのかも注目される。

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環境省

中井次官の去就が最大の注目点 今年は実現? 局長ポストの女性就任

 今年度の環境省の重要課題は、昨年に政府が決定した、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を「2030年度までに13年度比46%削減する」との新たな目標について、達成の道筋をつけることだ。国内には、国際的な潮流に反し、他の火力発電より多くの二酸化炭素を排出する石炭火力が多数存在する。昔に比べ、経済界も脱炭素政策を肯定的に捉えるが、環境省が政策立案を主導することに嫌悪感を示す風潮も残る。しかし、残り8年間で目標を達成するには環境省の声を押し通すことが必要な場面は多いだけに、政府内での影響力を強められる布陣が求められる。

 今年の最大の注目点は、20年7月に総合環境政策統括官から就任した、中井徳太郎事務次官(60年、大蔵省、東大法)が続投するかだ。これまでの次官は、1年もしくは2年で退任することが多く、交代との見方もあるが、異例の3年目に入る可能性がささやかれている。環境省内では、二酸化炭素の排出量に応じて課税する炭素税や、企業などが排出できる量を決め、余った分を取引する排出量取引など、カーボンプライシング(炭素の価格付け)の導入が悲願だ。大蔵省出身で税制に精通した中井氏を続投させることで、導入に対して環境省の本気度を示すのではと見られる。

 仮に勇退となった場合の後任には、和田篤也総合環境政策統括官(63年、北大院工)、もしくは鑓水洋官房長(62年、大蔵省、東大法)の名前が挙がる。技官の和田氏は、かねて次官候補の呼び声が高い。しかし、年齢では鑓水氏を上回るものの、年次が若いことから懐疑的な見方も残る。一方の鑓水氏は、昨年7月に財務省から環境省に来たばかりとあって「まだ早いのでは」との声も聞こえてくる。ただし、過去に例がないわけではない。環境相だった参院議員の中川雅治氏は、財務省から局長級で来て1年で次官に就いた。中井氏の後任としては、カーボンプライシングのことも踏まえると、鑓水氏が有力かもしれない。

 次官級の正田寛地球環境審議官(61年、建設省、東大法)は勇退との見方だ。後任には、国際交渉などの経験が豊富で、気候変動問題に精通した小野洋地球環境局長(62年、厚生省、東大院工)が適任か。室石泰弘環境再生・資源循環局長(61年、厚生省、東大院工)は、定年の60歳を迎えて勇退する見方が強い。レンジャー(自然保護官)の奥田直久自然環境局長(61年、東大農)も交代する可能性がゼロではない。

 官房長や複数の局長ポストが空く場合の注目点は、昨年は見送られた女性幹部の登用だ。瀨川恵子官房審議官(平成元年、東工大工)や大森恵子官房公文書監理官(平成2年、京大経)が控え、環境省初の女性局長が誕生するかもしれない。官房長に女性が就任することも珍しい。同時に2人が局長に就任することで、女性登用に積極的な姿勢をアピールする可能性もある。

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防衛省

防衛3文書改定を見据えたシフト 就任2年を超え、島田次官続投の見方

 岸田文雄首相は年末までに「国家安全保障戦略」、「防衛計画の大綱」、「中期防衛力整備計画」の防衛3文書を改定し、日本の防衛戦略を抜本的に見直す方針だ。宇宙やサイバーも含めた軍事力増強を図る中国、核ミサイル開発を進める北朝鮮、ウクライナ侵略で国際秩序を揺るがすロシア。これら権威主義国家と近接する日本の安全保障をどう確保するのか。防衛省はこれまでにない程の中心的役割を担う。

 自民党安全保障調査会はすでに提言をまとめた。相手国のミサイル基地などを攻撃する「反撃能力」の保有や、北大西洋条約機構(NATO)諸国と同水準となるGDP比2%への防衛費増額など、従来の日本の国防政策の大転換を図る踏み込んだ内容だ。

 防衛省の人事も、年末の防衛3文書改定を見据えたシフトが想定される。島田和久事務次官(60年、慶大法)は、今夏で就任から丸2年を迎えるが、「余人を持って代えがたい」として、続投の見方がもっぱらだ。今年4月に60歳を迎えたばかりで、次官級の定年62歳まで余裕があることもその見方を補強している。

 島田氏の前任者である髙橋憲一内閣官房副長官補兼国家安全保障局次長(58年、早大法)とともに、3文書改定の陣頭指揮をとることになる。髙橋氏は、自民党幹部だけでなく、公明党幹部の議員会館事務所も足繁く通っており、与党国防族議員の信頼はすこぶる厚い。すでに落としどころを慎重に探っているとみられる。

 島田氏の同期の槌道明宏防衛審議官(東大法)も就任から丸2年となる。今年で62歳となり、次官級の定年を迎えることから今夏で交代との見方が出ている。60年入省組は島田、槌道両氏のほか、鈴木敦夫防衛装備庁長官(早大政経)、武田博史前装備庁長官(慶大法、すでに退職)の計4氏が次官級に起用される異例の世代となった。

 島田氏の交代がなければ、小規模な人事にとどまることになりそうで、次期次官候補に挙げられるのは、芹澤清官房長(61年、東大法)と岡真臣地方協力局長(同、東大法)。同じ1964年生まれの東大同級生対決だ。

 芹澤氏は、日米防衛協力課長や防衛政策課長など防衛省中枢を歩み、2015年に各省エース級が集まる国家安全保障局に出向したが、1年で内閣衛星情報センター管理部長へ異動。防衛監察本部副監察監を経て2020年になって官房長に登用された苦労人だ。

 岡氏は同期で最も早く局長に昇進し、防衛政策局長も務めた。周囲からは「2人とも仕事ぶり、人柄ともに素晴らしい。甲乙つけがたい」と評されている。

 槌道氏が交代となれば、両氏のうちどちらかが後任の防衛審議官に起用される可能性がある。防衛審議官は2014年に設置された次官級ポストで、主に対外関係業務を総括するが、これまで防衛審議官から次官に昇格した例はない。前例が引き続き踏襲されるならば、今夏の人事次第で次期次官レースがほぼ決着する可能性がある。

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