2024/05/10
―――昨年9月に千葉県域を襲った「令和元年房総半島台風」(以下、房総半島台風)は、中心気圧960ヘクトパスカル、中心の最大風速40メートルで、大規模な停電被害をもたらしました。同県では、全面復旧まで2週間以上を要する非常事態におよぶ中で、完全停電を免れたのが「むつざわスマートウェルネスタウン」)だと聞きました。
市原 台風のわずか1週間前にオープンしていた「むつざわスマートウェルネスタウン」では、地下に埋蔵された天然ガスを活用したガスコジェネ発電機によって、「道の駅・むつざわ つどいの郷」(以下、「つどいの郷」)や隣接する町営住宅に電気供給を行うことができました。「つどいの郷」には、温浴施設が併設されていますので、発災当時、お風呂に入れない1000人以上の町民へのシャワーを無料で開放したり、携帯電話の無料充電なども実施しました。結果的に、停電被害に遭わずに済んだだけでなく、地域の防災拠点としても機能することになったのです。
―――房総半島台風の特徴は、大雨よりも暴風による被害が大きい「風(かぜ)台風」と言われました。暴風による電柱の倒壊やゴルフ場のネットの破損なども大きく報道されていましたね。
市原 はい。ただ……(続きはログイン後)