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経済産業省/ヘルスケア産業政策最前線

健康医療分野を次の時代の主要産業に =健康・医療戦略実践には、大学医学部の役割が非常に重要=

スタンフォード大学循環器科主任研究員 池野 文昭氏
スタンフォード大学循環器科主任研究員 池野 文昭氏

――池野先生には、昨年10月に時評社から刊行した「ヘルスケア・イノベーション」を監修いただきましたが、書籍を購読されたある地方自治体の首長から「日本の国力の潜在的価値として、健康を挙げておられたのが非常に新鮮だった」との感想が寄せられました。

池野 「ヘルスケア・イノベーション」を通じて、私は二つのメッセージを伝えたいと思っていました。まず、日本という国の潜在的価値は健康にあるという点ですね。

 現在、私は、新型コロナウイルス感染拡大にともない、アメリカ・カリフォルニア州のシリコンバレーの自宅で待機状態を続けています。こうして、改めてアメリカから日本を見つめ直すと、日本の医療制度、国民の健康や医療に対する心構えは、国際的に見ても非常にレベルが高いと感じています。もちろん、現在、日本は、首都圏や関西、愛知、岐阜、福岡県などに緊急事態宣言が発令され、状況は予断を許しませんが、それでも日本の国力の源泉は、国民の健康にあると確信しています。

――では、もう一つのメッセージとはどんなことでしょうか。

池野 本邦にとって、これからなるべく病気にさせない予防医療(ウエルネス)の考え方が非常に重要になってくるということです。日本の健康寿命は……(続きはログイン後)

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